豆と自然

コーヒー豆の焙煎、販売の開業を目指す。まだ何も始めていない。コーヒーと山とランニングが好き。

うちの会社のやり方が古過ぎて、この先市場で勝ち残れるか不安です

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私はいわゆる専門商社の営業をしております。
そこで普段感じている「古いやり方をいつまで続けているんだ」という観点から今あるべき営業のあり方について考察してみました。
 
重要な前提として、うちの会社では全ての客先に対して営業担当者を決めています。
客先からの問合せはその営業担当者が対応するという決まりになっています。
 
 
◾️営業担当者を求めていない客層があります。
 
こうした層のお客様は取引量が少なく、たまに問合せをしてくるというケースが多いです。ただしチリも積もればで売上規模としてはそこそこの割合を占めています。(20〜30%程度)
この層のお客様が見積の依頼をしてこられる際、営業担当者宛に問合せをすることはありません。例えば電話で「〇〇株式会社の〇〇ですが、△△のお見積をお願い致します」「うちの営業担当者は誰ですか?」と問いかけると「わかりません。いつもこの番号に電話して対応してもらっています」というようやり取りをすることが多いです。またFAX(宛名なし)で依頼内容が記載されています。営業担当者がわからないからでしょう。メールでの問合せは少ないです。
 
この場合、客先が求めているのは「営業担当者によるきめ細やかな対応や新しい製品の提案」ではありません。「誰でも良いからスムーズに回答して欲しい」ということを求めています。
自分が仕入先に見積を依頼する際の気持ちを振り返ってみて下さい。同じように営業担当者でなくて良いからスムーズな回答が欲しいと感じるタイミングはたくさんあると思います。
 
以上のことから「うちの会社はいつまで営業担当制を続けているんだ」と感じていたのです。
 
誤解のないように記載しておきますが、営業担当者(対面営業)の重要性を否定する意図は全くありません。
 
むしろ逆です。
対面営業が重要であるからこそ、対面営業を求めていない客先への対応の手間を減らし、主要顧客の対応や新規開発といった対面営業が重要となる仕事に時間とスキルを集中させる必要があると考えます。
 
あえてことわりを入れる理由はこのような提案をすると「お前は営業のくせに対面営業が必要ないと言っているのか」と古い価値観のおじさま方に誤解されるかもしれないからです。
 
私の所属する首都圏の営業グループでは一定数営業担当者の対応を求めていない客先が存在しています。地方の営業拠点と比べてその傾向は強いため、過去数年間は客先の選択と集中(伸ばせる客先に営業力を集約し、その他の客先に対していかに時間を削減するか)に取組んできました。
 
その結果、売上は着実に増加し、且つ上位50%に占める顧客の数が減ってきています(客先の選択と集中が進んでいるということです)
 
 
◾️新しい売り方
それでは営業担当者による対応を求めていない客先に対してどのように効率的に対応するか、言い換えるといかにして主要顧客や新規開発に時間を費やして売上を伸ばすかという課題に対して「新しい売り方」を会社へ提案しようと考えています。
世間では全く新鮮味のないありふれた方法となっている点に注意願います。ただ、うちの業界では世間での当たり前がまだ浸透していません。この点が「うちの会社のやり方が古過ぎて、この先市場で勝ち残れるか不安です」という題名としている理由です。
 
 
【新しい売り方】
営業担当者ではなく、誰でも回答できる仕組み作りを考えてみました。
具体的にはインターネットを使ったオンラインの窓口を充実させるということです。イメージしやすいのがAmazon楽天といったECの巨人達です。現状、私達の業界においてECの巨人は存在していません。客先が簡単に問い合わせできるインターネット上の窓口を作ります。その際、進捗状況や回答予定日を簡単に確認できるフォーマットがあると良いと考えます。当社側での対応は問い合わせに対して誰でも対応できる仕掛けを作ります。進捗状況やTODOリストを共有することでそれは実現するでしょう。
 
《メリット》
営業力を集中することで主要顧客や新規開発による売上拡大が期待できます。
働く場所を選ばないため、家賃の安い土地で業務を集中させることができます。
仕入先も当社のオンライン窓口を活用したいと考えるかもしれません。仕入力の向上にも繋がると考えます。
対応職種を限定することで人件費を従来より安く抑えることができます。
 
《デメリット》
問い合わせしてきた新規顧客への営業機会を逃す可能性があります。
客先対応の責任範疇が曖昧になることにより雑な対応となる危険があります。
広く窓口を知らしめるまでに時間を要する可能性があります。
操作性が煩雑だと(メールの方が早く依頼できるレベル)定着しません。
 
 
◾️導入手順
リスクを最小限に抑えながらシステムを導入するにあたり、顧客へ足を運ぶ機会の少ない部署からの導入を提案します。該当部署の財務諸表よりそのコスト的インパクトとリスクを明確にしようと思います。
 
 
さて、ふわふわと雲のように漂っていた会社への思いを初めて文章にしてみました。
まだまだふわふわしており到底会社へ申し入れるレベルにはありませんが、引き続き思考を巡らし、勉強をして(あまりにもECやソフトの知識がありません)説得力のある企画書へ仕上げていきたいと思います。