モンテッソーリとの出会い
第一子が一歳半になるまで、「教育」や「子育て」について何も学んで来ませんでした。子どもが一歳半を過ぎ少し話せるようになり、コミュニケーションがとれるようになってくると、「何かを教えてあげたい」という思いが強くなっきて、子育てに関する本を探し始めました。そして妻からおすすめされたいわゆるお家モンテッソーリ的なノウハウ本を読みました。
モンテッソーリ教育について全く知識がない私にとって(というか教育についてなんの知識を持ち合わせていません)モンテッソーリ教育とはどういったものか?という概略の把握や表面的な理解はできましたが、部分的な解説や場面での対応方法に終始し、モンテッソーリ氏が真に伝えたいことがなかなか見えませんでした。
そこで本人の言葉で書かれた本を読んでみたいと思い、図書館で探したところ本書にいきついたわけです。
私は普段より「子育てはもう少し干渉しない方が良いのではないか、見守りが大切だ」とぼんやりと考えていたことが、モンテッソーリ氏の経験と研究によって理論的に無干渉、見守りの大切さ(子どもの自主性の尊重の大切さ)を説明されているのを読み、まさに霧が晴れるよう思いでした。
特に心に響い文章をピックアップしました。
子どもには知識を吸収する精神が備わっており、それゆえ、自らを教育することができる
教育とは、教師が与えることによってではなく、環境を経験することによって人間が生み出されるのです。したがって、教師の仕事は、文化的活動を促す構成を準備すること、すなわち、特別に整えられた環境を広げることであり、さらに、押しつけがましい干渉を慎むことにあります。
大人は子どもの後からついていくことが必要である、というこの考えは、同時に、教育においてすべての領域、すべての側面に通じる原則なのです。私たちが子どもの成長を援助しようとするならば、彼に私たちを押しつけるのではなくて、私たちが彼に従っていかねばならないのです。なぜならば、子どもには、彼ら独自の成長の法則が与えられているからです。
日々、育児と家事、仕事に追われてなかなか子どもとの関わり方を変えるのは難しいと思います。ついつい「早くして」「〇〇してはダメ」などと手や口を出してしまうのを少し我慢して見守りに徹することで子どもの自主性を大切にしていければと思っています。
また、子どもがうまく自主性を発揮できるよう、子ども用の机や椅子の準備、手の届く範囲にお掃除道具を用意するなど環境作りに取り組んでいきたいと感じました。